23期緑のふるさと協力隊@やすおか

2016年4月、緑のふるさと協力隊として東京から長野県泰阜村(やすおかむら)にやってきました。日々感じたことを発信していきます。

あと少し。

いつの間にか3月に入り、協力隊として村にいられるのもあと10日と少しになってしまいました。

2月の報告会が終わったのも束の間、まとめ作業に追われていて浸ってる余裕はないけれど、訪問先の方と来れるのがあと一回ですって話をしていたらいよいよ実感が湧いてきました。

これは今週の梨久保。

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この風景を見れるのもあと僅かかぁ。また行けばいいんだけども。4月から毎週来てた場所だから寂しい・・

まだ寒いけれど木の芽をよく見ると蕾が膨らんできていて、梨久保のお宅でも小梅が咲いているのを発見!

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別のお宅ではヒヤシンスが咲いてるのを教えてもらいました。

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春は近づいてるんだなぁ。

 

さて、今週の日曜日は満蒙開拓の講演会を聴きにいってきました。

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講演のタイトルは「佐々木忠綱と満州移民ー村長はなぜ分村移民を拒んだのか」

泰阜は多くの村民を満州へ送り出したけれど、隣の大下條村(現・阿南町)は出さなかった、と以前に資料か何かで知り、それがなぜか疑問に思っていたので丁度ピンポイントの内容でした。

送り出した村長と送り出さなかった村長って簡単に割り切れない話で、佐々木村長と同じように満州を視察しに行っておかしいと感じてもその意見を表に出せなかった時代の雰囲気があったことや、佐々木村長の周りにいた支えてくれた人達の話とか、歴史年表を見ただけでは分からないことを色々勉強することができました。

何より村長には「時代を見抜く力」があったと話していて、最後の「“企業”というのはつま先立って先のことを考えて業を起すこと。」っていう言葉が印象的でした。

ちなみに、講演が終わってから突然NHKの人が来てインタビューされ💦咄嗟で上手く喋れなかったからカットされたと思ってたら、その日の夜からばっちり流れていたらしく、色んな人に見たよーって言われました。恥ずかしいぃぃ~やっぱりお年寄りってNHKしっかり見てるんだな。

 

その翌日、訪問先の方に満蒙開拓の話を聞かせてもらった後、よく東京から泰阜に来たよね~という会話から、家族の話になりました。

私が1年前、仕事を退職して協力隊になることを決めた時、どちらかというとよく喧嘩していた母親が味方になってくれて、逆に普段静かな父親が猛烈に反対した、という話をしました。

すると、「男親は心配が先に立ち、もし我が子の身に何かあったらと考えるから反対する。女親は子供の中に入って気持ちを考えてくれて、時には衝立になってくれるものだ。」と教えてくれて、

「お父さんはあなたが憎くて怒っているのではない。」という言葉を聞いたら涙が出てきました。

その方は、子供の時に医者か弁護士になる夢があって高校にも大学にも行きたかったけれど、親に反対され行くことができなかった、父親と大喧嘩し母親にも勉強だけが全てではないと許してもらえず、それでも通信制高校に入って必死で勉強し、月2回何時間もかけて松本へ面接に行き、200人中1人しか卒業できない厳しさの中で高卒の資格を取った、と言う話をしてくれました。

「好きなことをやらせてくれる親に感謝しなさい。」という言葉がすごく響きました。

この一年で村の人に何十回と親が心配してるでしょと言われたし、お年寄りの方と触れ合ったりこの田舎で暮らす人たちを見ていて、家族の結びつきの大切を感じるようになって。

もうすぐ実家に帰った時どんな言葉で伝えればいいか分からないけれど、協力隊になる前と今では、親に対する気持ちは大きく変わったなと思ってます。

 

さて、金曜日はサロンで送別会を開いてもらいました。

いつもおばあちゃん5人くらいだけれど今回は15人近く! も集まってくれて、スタッさんにもたくさん出てきてもらい大人数分の料理を作ってくれました。

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パワポで活動の報告した時に、おばあちゃんが

「わしはこの山奥でずっと暮らしてきて、もうこの先ここを出ることはないけど、外から来た人がこれがいいあれがいいって言ってくれて気が楽になった。」

と笑って話してくれて、すごく嬉しかったです。

私が考える協力隊の一番のミッションは、村の人に村の良さを再認識してもらうことだったので、それが叶った気がしてこの一年やってきてよかったと思えました。

おやつに出張ピザ窯でピザ焼いたり、ピアノ弾いて歌ったり、おじいちゃんたちも楽しそうで良かった♬

一番お世話になったスタッフさんにお礼をしたら「1年で変わったもんね。」と言われて泣きそうになりました(+_+)

これでまた一つ、さいごが終わってしまった~

明日と明後日も送別会!